息子が怪我をした。
もう丸3日経過したが唇裂傷部分の膿んだ状態が善くない。
そして何より前歯を1本諦めざるを得なかった。



深夜稼動中、「転倒して血が止まらない、病院に」とお泊り担当保育士から連絡を貰った。
「他にもう1人お泊りの子が居て、こちらでは対応できません。」と言う。
謝罪は無い。
それは現実として致し方ないこと。
※この日は、5歳の我が子と小学校高学年の女の子の2人がお泊りで、1人の有資格者保育士が担当だった。



そもそも「お部屋・廊下・階段は走らない踊らない」の私との毎日の約束を守れていたら、そんなことにはならなかった。
息子の自業自得だ。



が、もし私が電話に出るのが遅かったら、この保育士はどうするつもりだったのか。
不幸中の幸いで、携帯が鳴ったのは、仕事が1つ済んだタイミングだった。
でも接客中なら数10分〜1時間や2時間折り返しが遅れることはザラにある。
その場合、出血が止まらない我が子をそのままにして、ただ私の折り返しを待つのみだったのだろうか。
それ以前に、当日の人員状態なら充分防げたはずの事故。
金曜の22時、救急病院しかやっていない。
そもそも私が夜勤であることは伝えている。



来ていた依頼を全てキャンセルし自転車で向かい、そこからタクシーで30分以上かけて救急の病院へ。
この時点で、怪我から1時間以上が経過していた。
(怪我から20〜30分なら抜歯せずに済むケースもあるらしい。)
息子の惨状を見て動揺しているせいか、動悸と目眩と車酔いが併発した。



2つめの不幸中の幸いは、救急の医師と再診の最寄医師が善良できっちり仕事をしてくれたことだ。
「転倒してから到着まで時間経過していますね」と当然ながら言われ、事情を説明すると救急の医師が思いやってくれた。
それでも今日の現実がある。
乳歯の生え始めた月齢を訊かれ、答えると「何とか1年生の初夏まではキープさせてあげたい」とお力添え頂く。
でも歯茎の腫れと出血が酷く、歯が入らず固定できない。
痛い麻酔注射も泣きながら頑張っていたのに。



3つめの不幸中の幸いは、レントゲンで永久歯が上顎内部に出来始めているのが確認できたこと。
今の傷が快方に向かい、細菌感染などしなければ永久歯がきちんと生えてくると言う。
ただそれまでの間、我が子の可愛い笑顔を見る度に悔やみ続けなければならない。




多くの意味で、日々の息子の現実を思うとここまでの怪我に見舞われずにいたのはラッキーだったのかもしれない。
もちろん、シングルマザーとなったから生じたことでもない。
あのまま離婚を勝ち取ることができなければ、確実にもっと悪夢になっていたのは明白なわけだから。



傷みも痛みも変わってあげられないこと。
平日に通う保育園よりも良質なプロ保育士+心理士が常駐する認可子供センターでも
事故があれば足元を見られることが情けなく、ただただ悲しい。
エネルギーと器と時間がもっと欲しい。