歳を重ねる。

残暑も和らぎ、僅かに涼しさを感じる午後。



あれから33年。
あれから19年。
あれから11年。



つい最近みた夢。
歯が抜けていた。
髪を切っていた。



でも実際は私の歯は半分以上が乳歯のまんま。
髪も引き続き伸ばしている。



ベトナム戦争孤児の子供たちへほんとにほんとに僅かな募金をしてきた。



皆、与えられた必然の中で息をしている。



現代に溢れ返るモンスターペアレント
トイレに行きたがり泣いている小さな坊やに
「なんでさっき言わなかったの!」
と魔女が乗り移ったかのように怒鳴り散らす母親。
何故だ?
「ちっちしたいいいいいいい」
泣き喚く坊やを目の前にして、何故そこまで醜い顔で声で立ち往生させる必要があるのか?



狂気を感じる。
それでも私は通りすがりに坊やの手を取ってあげることすら出来ない。



歳を重ねても出来ないことだらけだ。



傷みが・・・走る。
怒りに震える。



私は19年前の私ではない。
‘親’という肩書きを持つ怪物たちに、すべき抵抗ができる。
いや、それ以上のことをしでかすのではと恐れをなすほどの怒りが・・・今この瞬間にも湧いてしまう。



土星に配置する乙女座が語りかける試練と膿出し。



魔物を許せるようになるのか。
怪物を越えられる日は来るのか。



ジェシー・ノーマンの灯りに満ちた深い歌声が、今日の私にはとても重く感じる。