岐路へ・・・

家族って何だろう。
故郷ってどんなものだろう。
未だ、私には未知のもの。
解らない。判らない。分からない。




‘彼’は私にとって唯一の愛すべき血縁であり、きっと家族。
家族になってくれた優しい子。
でも、私自身が彼を‘家族’‘私の子’等と表するのは、どうしてもおこがましい気がしてならない。
こんな私を選んでくれた、強い子。




私のお腹に彼が降りてきた時、物凄く迷った。
彼に対して、視方によってはとても酷いことを考えていた。
何より怖かった。
多くの意味で・・・




彼と共に生きたい。
巣立つ日まで、いや、奪い去られる日までなのかもしれない。
それがいつなのか、今この場所で具体的には検討もつかない。
そう思うと、涙が止まらなくなる。
私がどんなに泣いても、彼は笑顔をくれて、‘今は’私と共に在る。
失望と不信の中で息づく私に、温かくズッシリとした重みを感じさせてくれる。




悔いのないよう全力で全身全霊をかけて、彼に敬愛をこめて向き合いたい。
そうして、小さなことでも役に立ちたい。
守りたい。
彼が望んでくれるなら・・・許される限り。




怨まれるのも憎まれるのも蔑まれるのも慣れている。
伊達に地獄を見たわけではない。
常にそれが活かされている。
心と体に刻まれた絶望は、今を持ち堪える為の原動力となっているのだ。
少なからず予見できていた失望を乗り越える為の糧として。
ちょっとやそっとのことでは驚かない。




繰り返される因果応報・・・岐路へ向かうのか?
どんな必然が起こるのか?




こんなことを思っている数日間。
身を切られる思いとは、こういう体感を言うのだろうか・・・