満月のせい?

もしくは花粉症の薬のせいか。
頭がぼんやりする。





私は今日もここで与えられた役割をこなし、ただ在る。
人として、母として。
時間は常に流れていて、取り戻すことは出来ない。
歯車は己の意志で回せるが、そうできないこともある。
敢えて止めたり、止められたり、壊れたり。
でも時間と違い、己の意志で回せることもあるのだ。
機が熟してさえいれば・・・





不可抗力によって回想録を書けなくなって4年が経とうとしている。
スフィンクスくんが奇跡のように私の前に登場してくれたこと。
元・戦友のこと。
今も尚私を苦しめる侵略者とその支配者の影。
そして・・・





ノワールドのデモ。
唯一(かどうかは定かでは無いが)リスナーの前で弾いてくれた
ソロアレンジの♪ノワールドの記録。
今の私にはそれを耳にする、1日の中のごく僅かな時間だけが
ただの‘私’に成れる時間だ。





後悔ばかりの人生。
決して届くことのない願い。
愚行と判断ミス。
突きつけられる現実。
いずれも私が選んでしまった道であり、必然だ。
でも私は不幸ではない。
もう取り返しのつかない傷など無いのだ。
とうに塞がり糧となっているのだ。
そう、清烈な感性と才を持った人の手により、美しく悲しい糧に。
でもそれと引き換えになったのは・・・





苦しむ必要は無い。
嘆く必要も無い。
解っているじゃないか。




歯車を回すのだ。
時間は未来に向けてしか流れて行かない。
それに乗せて歯車を回せるかどうかは、私の気力と体力次第だ。
もうあの頃のように若くは無いが、まだやれるはずだ。
いや、スフィンクスくんの為にもやらねばならない。
人として、母として