また夢の話

どこかの小さな楽器屋さんで、ごく数名の聴き手を前に一人で演奏していた。
演奏が終わり10年ぶりに「痩せたね」と声をかけると、おどけて笑っていた。
青緑色の袖に、骨と筋が浮いているようにも見えた。
多くの意味で厚い隔たりがあった。
けれども、とても「会いたかった。」
あの旋律を作ってくれた、その事実だけで1人でも生きて行ける。
我が子の為にも真摯で在りながら、あの旋律の上に立ち続けたいと思う。
夢の中でその腕に僅かにもたれながら改めて感じたこと。