愛とは・・・

もう2ヶ月以上も経過したまま書かずにいたのかと、開けて初めて気付いた。
書きたいことが書けなくなっているノワールド。
山ほどあるのに・・・




私にとって、1並びは不吉を意味し今日現在でも鮮明に体感として残る記憶が
最もリアリティを増すタイミングだ。
まるで昨日のことのように、それは私に圧し掛かってくる。
そう、文字通り「圧し掛かる」のだ。




私が居る場所からは、木漏れ日が見えない。
いつも危機感と失望感に苛まれ、ある決まった時刻が近づくと偏頭痛が悪化する。
あんなに夜型だったのに、今では夜が嫌いだ。
厳密に言うと恐い時間なのだ。
‘彼’の豪快な寝相にだけ癒されながらも、心身の限界はとうに超え私の深部では
あの頃のままの私が震え、泣いている。
当時も今も、愛など無い。
温かい家族や安らぎという場に、縁が尽く無いのである。
幻を見かけたことはあったが、やはりそれは幻であり、現実ではなかった。
一見、愛のように見えるパフォーマンスはメッキが剥がれ落ち、この目は誤魔化されなくなった。
言葉の端々から、仕草や振る舞いの1つ1つから、無理解と都合が伝わってくる。




言い訳は様々で、神という名の悪用する魔物の教えのせいにする人々。
お酒や薬物の力を借りて、化けの皮(メッキ)を剥がしてしまう人々。
彼らからすると、それは皆、私のせいだと言う。
横暴な言動と行動で「言うことを聞かないから」と支配し侵略し、
「自分がこうなるのは君のせいじゃないんですか〜」と‘彼’を巻き込みながら
正当化し、蔑み、見下す。
魔物の為に、血族の為に。




そして、揃いも揃って当人達はそれを憶えていなかったりもする。
魔物に魂を売った人間は、もう人ではなく、怪物に近いものであるので
その者の下に降りてしまった非は、私にある。
が、何故に血族の間違いに気付かず正当化し蔑む為に、‘彼’の存在まで
見過ごすのか。
こんな小さな‘彼’に倒れ掛かる程に酒を飲み、それを止めない血族への疑問。
それ以前に‘彼’が私のお腹に居てくれた頃から、それは繰り返された。
最低だ。
悲しみの中では何をしてもいいと思っているのか。
そういう時ほど、人としての真価が問われるのだ。
元来の素が現れる。
それで‘彼’を「可愛い」「私が育てる」等と言うのは完全なる矛盾。
そんな薄っぺらなパフォーマンスに騙されるほど私は馬鹿じゃない。
そして勝手に私を無き者にしてくれるな。
腐っても私は‘彼’の母親だ。
おこがましくて「私が生んだ」等ととても言えたものではないが、こんな私を
わざわざ選んでくれた‘彼’を守るのは私だ。




昔、私は守ってもらいたかった。
侵略された時、払い除け助けられたかった。
それは叶わぬ夢だった。
だからこそ、私は‘彼’に、私が夢みたことを全力でしてあげると・・・決めている。
多勢に無勢。
当時も今も木漏れ日の見えぬ土の上で、独りの私が何ができるか。
葛藤と危機感、そして絶望。
でも私はこれと同等の絶望と危機をとうに知っている。
やり遂げられなくてはおかしい。
そうでなければ、あの経験が糧となっていないことになるのだ。




大切な人は皆、連れて行かれてしまった。
共感できると共に戦えると感じた人もまた、幻影だった。
ノワールドの土壌には‘彼’と私が在る。
何の策略も支配も無い笑顔を向けてくれる‘彼’が。




奪い去られる時まで、戦う。
いや、奪い去られてなどいけない。
共依存でなく信念を持って、今度ばかりは真の意味で勝つ戦いをせねばならない。
これは夢ではない。
現実の世界で切り開かねばならぬ道なのだ。
情に流されるな。
戦え。